逃亡犯条例改正案とは何かわかりやすく解説!問題点は?

現在香港で行われている大規模のデモ!今回のデモの原因の1つとも言われている逃亡犯条例改正案ですが、9月4日に正式に撤回されるという報道が行われています。

この撤回で騒動が沈静化されれば良いのですが・・・


さて、今回完全撤廃されると言われた逃亡犯条例改正案ですが可決されると独立行政区として認められている香港に中国が干渉することが懸念されていました。

どの様な事なのか逃亡犯条例改正案についてわかりやすく解説していきましょう!



逃亡犯条例改正案とは一体何か?

まずは逃亡犯条例改正案とはどの様なものなのかお話していきましょう!

香港政府は現在、イギリスやアメリカなどの約20カ国と犯罪人引き渡し協定を結んでおり、締結している国で香港の人が犯罪を起こした場合に罪人を引き渡すことが可能です。

しかし、この協定を結んでいない国に対しては犯罪者を引き渡すことが出来ません。そして、この国には同じ中国である本土や台湾、マカオも含まれていました。その為、犯罪人引き渡し協定を締結している国を増やし、中国本土や台湾、マカオともこの協定を結ぼうというのが今回、デモの原因となった逃亡犯条例改正案です。

この逃亡犯条例改正案が提案されたのは2018年に起こった殺害事件が原因でした。



逃亡犯条例改正案を提案したきっかけは?

2018年2月に台湾で起こった潘曉穎殺人事件と呼ばれる殺人事件がきっかけで逃亡犯条例改正案が提案されることになります。

この事件は台湾へ旅行中だった香港人カップルが起こしたものであり、当時19歳の男性が20歳の恋人を殺害してしまいました。

この時、女性は妊娠中だったのですが、身ごもっていた胎児の父親は別の男性だったのです。この事がきっかけで旅行先の台湾で口論となり、男性は恋人を絞殺してしまいます。その後、遺体を台湾に遺棄し、香港に帰国しましたのですが、女性の両親が娘と連絡が取れないことを理由に警察に連絡し、交際相手であった男性の罪が明らかになりました。

国民が自国以外で犯罪を犯した場合、基本的には国際的には犯罪を犯した国の法律が適応されますので、今回のケースでは台湾の法律に従い男性が裁かれるはずでした。


ところが、先程お話したように香港は台湾と犯罪人引き渡し協定を結んでおらず、台湾政府は香港に男性の身柄を引き渡すことが出来ないという結論に至ります。この事例が原因で香港政府は逃亡犯条例改正案を提案し、中国本土や台湾、マカオとも協定を締結することを考えたのです。

逃亡犯条例改正案によってどの様な事態が起こるのか?

話の流れを聞くと逃亡犯条例改正案は国際的な犯行を防ぐために必要な措置に感じますが、この提案は香港で起こっている大規模デモの原因となってしまいます。その理由は逃亡犯条例改正案での提携相手である中国本土にありました。

元々香港は1997年までイギリスの植民地となっていた場所であり、中国・イギリスの「50年間は行政や立法、司法の独自性を保つ」という合意のもと返還されています。その為、本来なら香港は中国の都市の一部なのですが、独自の政治や立法を運営される事が認められた特別行政区となった訳です。

この制度は一国二制度と呼ばれ、現在、香港以外にもマカオで実施されています。

独立行政区の為、中国本土とが異なった独自の法律を持っている香港ですが、もし今回の逃亡犯条例改正案が制定されてしまうと中国から影響を受け、事実上、一国二制度の崩壊が懸念されました。さらに中国の刑法は非常に厳しいものであり、中国政府にとって不利益と考えられた人は逮捕されるという事例が数多く存在しているのです。


一国二制度の崩壊や中国の厳しすぎる刑法を危惧し、香港では逃亡犯条例改正案撤回を求め、大規模なデモ活動に発展したわけなんです。



逃亡犯条例改正案が撤回される

香港のデモで要求された逃亡犯条例改正案の撤回ですが、デモ開始時の6月当初に改正案の採決を行うことは困難であると報道され、さらには7月に香港政府トップである林鄭月娥・行政長官は「条例案は死んだ」と発言しています。


しかし、この時にはまだ逃亡犯条例改正案が完全に撤回されてはおらず、正式な取り下げは拒んでいました。

ところが、長期化するデモの影響からか、9月4日に逃亡犯条例改正案完全撤廃を宣言しました!

今回の撤廃により大型デモが落ち着くと良いですのですが、果たしてどうなるのか・・・まだしばらくは香港からは目が離せない時期が続きそうですね。

キャッチ画像引用:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49397840U9A900C1MM8000/