サウジ石油施設へのドローン攻撃方法は?イラン製で犯人確定?

サウジアラビアの石油施設が攻撃され一週間が経過しました。攻撃当初はサウジアラビア南西に位置するイエメンの武装勢力・フーシ派がドローンを使用し爆撃したと犯行声明を出したのですが、実はこの声明以外にフーシ派の犯行と決めつける証拠は何一つ見つかっていない状態です。


そして、現在アメリカやサウジアラビアは今回の犯行はフーシ派によるものではなく、イランが直接攻撃を行ったと疑っています。

この決め手となったのは、爆撃にはイラン製のミサイルが使用されていた点や、ドローンやミサイルなどの飛行物がサウジアラビアの北より訪れた事でした。イランはサウジアラビアの北西に位置する国ですので、この国から爆撃されたとなると全て筋が通る話となっていますよね。


しかし、イランは今回の爆撃の関与を強く否定!事件から一週間経過した現在も、今回爆撃を行った犯人について判明していません。では、今回行われたサウジ石油施設攻撃について犯人やドローンによる攻撃方法を踏まえて見ていきましょう!



サウジ石油施設攻撃!犯人はイラン?

まずは今回行われたサウジアラビア石油施設攻撃の犯人について考えてみましょう!

先程もお話したとおり、現在、アメリカやサウジアラビアはイランから攻撃が行われたと関与を強く疑っています。その理由は以下の2点!

・使用されたミサイルがイラン製だった
・飛来物が来たから到来

事件から一週間が経過し、サウジアラビア国防省は攻撃に使われたとするドローンや巡航ミサイルの残がや監視カメラの映像を公開しています。これらを証拠にアメリカやサウジアラビアはイランが今回の爆撃に関与していると主張。

実はフーシ派の犯行声明によると爆撃に使用されたのはドローンのみのはずですが巡航ミサイルの残骸も確認されており、食い違う一面もあります。


一方イランはサウジアラビアと敵対するイエメン反政府武装組織フーシ派が行ったと語り、関与を否定しています。

事態を慎重に見極めるため、サウジアラビアはイランの関与を強く疑いつつも「同国(イラン)からの攻撃」という明言は避け、現在は国連の専門家を現地調査に招請し、犯行の特定や国際社会の理解が得られるように事を進めている状態です。

両者真っ向から意見が食い違うなか、緊張状態は高まり、一触即発の事態へと発展しています。確信めいた証拠や事象が発見され次第、事態は一気に急変するでしょう。

サウジ石油施設攻撃に使われたドローンやミサイルや監視カメラの映像とは?

今回、サウジアラビアが公表した巡航ミサイルやドローンの画像や監視カメラの映像について考えていきましょう!まずは公開された巡航ミサイルやドローンの映像から。

引用:https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20190919-00143227/

引用:https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20190919-00143227/

上が巡航ミサイルで下がドローンの画像です。

今回爆撃に使用された巡航ミサイルは「Quds-1」と呼ばれる種類であると断定されているのですが、実はこのミサイル、2019年7月に発表されたばかりのイラン製の新型ミサイルだったのです。このミサイルの発表時、イエメンのフーシ派が自力で開発したと主張していたのですが、イランが開発に関与している事は明白と見られる兵器です。

また、Quds-1は「地対地」と呼ばれる地上の建造物を爆破する目的で地上から発射される巡航ミサイルです。このミサイルが使用されたという事はどこか発射点がある事は確実ですよね。この残骸が見つかったことでフーシ派の犯行声明である「ドローンでの爆撃」という内容からも異なることが分かります。


続いて爆撃に使用されたドローンの残骸を見てみましょう!

今回使用されたドローンは三角形型(デルタ型)の翼を持つ自爆型のドローンです。このドローンは自機を目的の建造物にぶつけ破壊するタイプのドローンであり、今までフーシ派が使用していたタイプとは全く形状が異なっていました

フーシ派がよく使用していたタイプのドローンは「Qasef(カセフ)」シリーズと呼ばれる自爆型のドローンであり、飛行機の様な形状をしています。

ちなみに今回の攻撃にもこのカセフシリーズを使用しているとフーシ派は犯行声明を出しているのですが、残骸と比較すると明らかに形状が異なりますよね。この点もフーシ派の犯行声明と異なります。



さらには監視カメラが捉えた北から飛行する物体の映像!

実際の映像を入手することは出来ませんでしたが、先程もお話したように仮にイエメンに存在するフーシ派からの攻撃だと考えると南から飛行物質が飛んでくるはず。しかし、実際には北からの映像となっており、しかもサウジアラビア北西にはイランが位置しています。

ミサイルの残骸やドローンの形状、犯行声明の食い違いや監視カメラの映像よりアメリカやサウジアラビアはイランの関与を強く疑っている訳です!



サウジ石油施設への攻撃方法は?

今回のサウジアラビア石油施設への爆撃はドローンと巡航ミサイルの複合的な攻撃となっていました。そしてこの攻撃はサウジアラビアがアメリカから購入した迎撃用装置パトリオット・ミサイルをすり抜け、石油施設への爆撃を成功させています。

パトリオット・ミサイルは過去にイラク軍が発射したスカッドミサイルを撃墜したことで有名となり、アメリカ以外でも日本を含む同盟国で使用されている迎撃装置です。この装置により、サウジアラビアは過去フーシ派のミサイル攻撃を撃退してきたと公表しています。


しかし、今回のドローンと巡航ミサイルの攻撃を防ぐことは出来ませんでした。実はパトリオットが今まで迎撃しているのスカッドミサイルと呼ばれるは高く舞い上がり、その後は慣性によって目標点へと到達する弾道ミサイルなんです。

ところが今回爆撃に使用された巡航ミサイル、ドローンは共に低高度を低速で飛行し、サウジアラビアの石油施設へと攻撃を仕掛けており、想定外のものでした。その為、パトリオットのレーダーによる検知やミサイルでの迎撃が難しかったと言われています。

今回の攻撃により、数十億もの装置の脆弱性があらわになったとも言われており、石油施設の損害以外にも意外な事実を露見する事件となってしまいました。

ドローンの軍事転用は可能なのか?

日本国内でも映像の撮影に使用され物資運搬などに転用が考えられているドローンですが、実は無人航空機の軍事利用は第一次世界大戦時から発想があり、その後、第二次世界大戦時から本格運用のため研究が進められていました。

さらに、現在ではドローンによる自爆攻撃も行われており、世界各地では様々な事件が報道されており、中には3㎏ほどの爆弾を搭載し非常に高い精度で攻撃することが可能なタイプも存在します。

ミサイルなどの兵器に比べると低価格で操縦技術のハードルも低いドローンですので、兵器として運用するには最適な装置です。さらにはパトリオット・ミサイルの様な迎撃装置による対処も難しい事が露見してしまい、今後軍事兵器としての効果もより期待されると思われます。

また、現在中東各地の紛争地帯ではイラン製の軍事用ドローン「アバビール」が頻繁に使用されています。このドローンは約1,200kmの飛行が可能となっており、改良型には爆弾の搭載も可能な兵器です。さらには価格も200ドルと安価なため、多くの紛争地帯では多用されているようです。

そしてイランは2019年9月に空軍が「キアン」と名付けられた新型ドローンを発表したばかりです。このドローンはジェット式であり遠方から標的を発見し、正確に攻撃することが可能な最新式だと言われています。イラン製という事から、繋がりのあるフーシ派で流用される可能性も捨てきれませんよね。

現在、軍事用ドローンの開発は様々な地域で活発に行われており、紛争地帯で使用されています。安価で運用しやすいドローンが兵器としてどんどん活用されて行くのは間違いないでしょう。



サウジアラビア石油施設攻撃についてまとめると

今回はサウジアラビア石油施設への攻撃についてまとめてみました。

爆撃直後はフーシ派の犯行声明が流れていましたが、アメリカやサウジアラビアはフーシ派と繋がりのあるイランの関与を当初から強く疑っていました。そして、爆撃の残骸や監視カメラの映像からイランへの疑惑をますます強めています。

一方のイランは関与を完全に否定しており、サウジアラビア攻撃の犯人については現状断定できない状態を保っています。

しかし、何かしらの証拠や事例が発見されると事態は一気に動き出し、最悪の場合、両国間での戦争状態へと発展する可能性も捨てきれない状態です。今後、この問題がどの様に発展していくのでしょうか・・・可能なら戦争に発展せずに解決してくれる道を模索してほしいですよね。

サウジアラビア石油施設へ行われた攻撃は様々な展開へと発展し、目が離せない状態へと進んでいます!

キャッチ画像引用:https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-49711703